先輩の彼女を好きになってしまった青春時代
2017/08/10
高校生の頃、好きになってしまったのが先輩の彼女でした。その彼女はとても人懐っこい性格で、これまで女性と触れ合う機会が少なかった僕にも、凄く積極的に接してくれました。
肩や腕に触ったり、もたれかかってきたり、とにかくスキンシップが多いので、女性との経験がほとんどない僕が彼女に恋をしてしまうのは仕方が無かったと思います。
でも、相手は先輩の彼女。人の彼女を好きになるなんて、と思いながらも、自分の中の恋心を自覚してジレンマに葛藤する青春時代でした。先輩の彼女とは、二人きりの時にはお姫様抱っこをしたり、一緒に買い物をしたり、ほとんどデートのような過ごし方をしました。
また、先輩の彼女もそういう時間の過ごし方をまったく拒否しなかったので、当時の僕はどんどんと深みにはまるように、彼女のことを好きになってしまいました。
自分の中に、こんなにドロドロとした気持ちがあるなんて、と思うくらい、先輩の彼女に対しては独占したい気持ちと、先輩への罪の意識でグチャグチャな感情を抱いていました。時には、夢の中で先輩の彼女を文字通り抱く夢を見て、それが現実だったらどんなに良かっただろう、と目を覚ましてうっとりしたほどです。
そんなに好きだった先輩の彼女とは、実際に一緒に寝たことすらありました。寝たといっても同じ布団で眠っただけで、肉体関係を求める度胸は僕にはありませんでした。
それでも、そういうスキンシップが増えれば増える程、僕の中はドロドロとした気持ちでいっぱいになっていった気がします。そんなドロドロとした気持ちが爆発したのはいつだったか。確か、みんなで旅行に出かけた時だったと思います。
なにがきっかけだったのか忘れてしまいましたけど、僕は皆に「この女は誰とでも寝るんだ!」と軽蔑するように叫んだのです。あのときの僕は本当に愚かでした。
多分、彼女を独占できない不満が何年もかけて心を埋め尽くしてしまったのでしょう。
それから僕は少しずつその友人たちの輪から遠ざかり、今ではあの頃の友人で連絡を取れる人は誰もいません。僕にとっては苦い青春の恋でしたけど、それでも心をかき乱すほどに誰かを好きになった数少ない経験だったとも思います。
いつか、彼女に会うことが出来たら謝りたいなと、そう思います。
でも、先輩には今でも申し訳なくて会わせる顔がありません。青春時代の恋って、大人になってから後悔することが凄く多いなって思います。あの頃に、今のような落ち着きがあったら、もっと違う結末があったのかなって思ったりもします。でも、やっぱり人の彼女を好きになるのはやめにしたいですね。自己嫌悪で今でも思い出すと自分を責めてしまいます。