失恋によって人から疑われる恐怖
2017/08/10
私は大学2回生のときに、失恋をしてしまいました。付き合っていたのは同学年の子で、とても笑顔が可愛らしい女の子でした。私はその子のことがもちろん大好きでしたが、振られたことによるショックはたいしてありませんでした。
初めてできた彼女でしたが、不思議なことに「仕方が無い」とすぐに振り切ることができたのです。ここまでであればただの失恋話なのですが、私の場合はこの失恋がきっかけで、大学の同期から見に覚えのない疑いをかけられることになります。
私と別れた直後に、私を振ったその子は新しい彼氏をつくりました。理系大学だったので女の子の絶対数が少なく、それはある意味必然であったといえるでしょう。
そしてまたしばらくした後に、その子が下着を盗まれたという話を聞きました。大学から帰ると誰かが家に入った痕跡があり、下着だけがなくなっていたそうです。
一度だけではなく最低でも二度はあるんだとか…。私はその話を大学時代の友達から聞いたわけですが、その友達の目が私を疑っていることはすぐにわかりました。目は口ほどに物を言うというのはこういうことかと思ったことを覚えています。
とても怖かったです。身に覚えがないにも関わらず疑われる、またその疑いを晴らす手立てが、何も無いというのはただただ恐怖でしかありませんでした。
当時私に直接お前が犯人だろうと言ってくる人は一人もいませんでしたが、おそらく事件を知る人物の8割は私を疑っていたように思います。直接聞かれないので直接否定することもできません。自分から「俺はやっていない」などと言えばそれこそ認めているようなものです。
しかし、私ではありませんでしたが、その下着泥棒に覚えがありました。
大体あいつかな?という目星をつけることができたのです。というのも、私と付き合っていたその子はすごい八方美人で、誰にでも愛想よく振る舞うような女の子でした。
先程も述べた通り理系の大学だったので、女の子に免疫の無い男子がその子と遊べば3割が勘違いし、6割が好意を抱くような女の子でした。要はストーカーをつくりやすいタイプの子だったのです。私はそのことを誰に話すこともありませんでしたが、強く確信を持っています。
私がこの話を誰にも話すことができないのは、話したことにより私がストーカーをしたのではないかと疑われるのが怖いからです。疑われることによる恐怖が大学生活で体に染み付いてしまい、疑われるような行動を取ることができなくなってしまいました。