リゾートバイトで経験した淡い恋愛話
2017/08/10
過去にいろいろな恋愛をしましたが、とても爽やかな印象として残っているのがリゾートバイトでの体験です。信州のホテルで半年ほどリゾートバイトの体験があり、そのさいに同じスタッフとして働いていた人に恋をしました。
その彼は、同じスタッフと言ってもホテルの別部門に派遣されていた人で、個人で事業も行っている、世に言う“できるタイプの男性”だったのです。
第一印象はスタッフ仲間以外の感情は全くなく、どちらかと言えばチャラい感じがして、私のタイプではありませんでした。仕事はできますが、女性好きな一面もあったからです。恋愛が苦手な私にとっては、一番遠ざけたいタイプだったような気がします。
しかし仕事を一緒に行っていく中で、若いスタッフにテキパキ指示する姿や時折見せる真剣な表情に、いつしか尊敬のまなざしで彼を見ている自分に気が付きました。恋愛と言うよりは、自分にない側面を持っている人への憧れだったかもしれません。
恋愛が苦手な私は、相手から告白されるケース以外はただ見ていることが多く、自分から動くことは決してありません。動かないのではなく動けないのです。
そのため彼の事が気になっていても、それがバレないように素知らぬフリをしっかり演じていました。面倒くさい性格なのです。ところがそんな状態が急展開する出来事が起こりました。
彼から私の仕事に関する態度を注意されたのです。多分、忙しくてイライラしていた私にアドバイスをくれたのだと思います。その時は無性に腹が立ち、そのアドバイスが受け入れられなかったのですが、冷静になるにつれ反省する気持ちが湧いてきました。そして今まで、自分の殻に閉じこもった考え方しかできていなかったことに気が付きました。
その後は彼に対して素直に接することができるようになり、最初に抱いた彼へのチャラい印象もなくなりました。見た目などで人を判断していた自分にも気が付き、少し自分が成長する機会になりました。彼はそんな未熟な私を、最初から見通していたのかもしれません。
仕事で苦労もたくさんしてきたのでしょう。どこか仙人のような印象もあり、彼を知るにつれますます好きになっていったことは言うまでもありません。
女性は尊敬できる男性を、好きになりやすいようです。他の女性スタッフ同様に、彼は私にも気のある素振りを見せることが多々あり気持ちが揺らぎました。しかし幸か不幸か、ガードが堅い私の性格は、それ以上の発展を望むことはありませんでした。
今思えば、冷静な判断だったと感じます。彼は仕事はできるけど女好きと言う、テレビドラマでよく見かける典型的なプレイボーイタイプなのですから。リゾート地での淡い恋愛体験でしたが、大切なことを私に教えてくれた彼にとても感謝しています。